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ギターの塗装話の続編です。
ギターを全塗装しても音は悪くならないのではないか・・・の話を前回いたしました。
ギターを塗ってから、丁寧にコンパウンドで塗装を磨いていますと・・・・どうやら、ギターのこの部位の塗装膜が厚いと鳴りが悪い・・・・言い換えますと、この部分の塗装を念入りに研いで薄くすると鳴りが良い・・・という感覚がありました。
激鳴りポイント・・・爆鳴りポイント・・・冗談ですが・・・を発見した気分です。
これをご報告します。
これ・・完全に主観ですし、「勘」です。・・・お許しを・・。
発見したのは、こういう経緯です。
小生のギターをサンディングしてからラッカーで全塗装し、丁寧にコンパウンド(自動車補修用)を3種類使って、磨くことの繰り返しで、時間をかけてスプレーの粒粒を均して、ピカピカに磨いておりました。
これは、結構骨の折れる手作業で、一晩に一箇所の部位くらいを、じっくり磨いていました。
今日はトップ(表面)、明日は裏面、その翌日は側面と言うような感じでコツコツです。
で、一部位を研いでは、ギターを弾いて鳴らして・・・。の繰り返しをやっていました。
そうしましたら、ある部分をしっかり研磨して、厚いラッカーを研ぎましたら、その後にギターの音量感がぐーっとアップしたように感じたのです。
エンドピンのある側板の下部・・・ギターのお尻をエンドピンの両側30cmづつくらい・・・ここの塗料の厚塗りを研ぎますと・・・ボリュームが上がり・・・鳴ります・・・・。
激鳴り・・・と言う表現がオークションで使われていますが、本当に激鳴りだと思いました。
小生はこれをYAMAHAの40年前のフォークサイズのギター(小型)と、モーリスの70年代のハカランダ合板のドレッドノートサイズのギター(大型)と両方で感じました。
ギターはお尻の皮(塗装皮膜)が厚いと、鳴らない・・と思います。
ギターは、お尻の塗装をしっかり磨き落すと、鳴る!!・・・鳴り始める・・・。
測定器はありませんし、感覚的なことで錯覚かもしれませんが、2本のギターではそう感じました。
同感!という方がいたら面白いのですが、ちょっとづつ音を聞きながら部分部分を研いで行くなんて・・・普通はしませんよねー・・・。
先日のYAMAHAのFG-150のレストアをやってから、どうも気になっている事があります。
ギターの再塗装は、タブーと言うか、やってはダメ!!というような表現をオークションサイトなどで見かけるのですが、その「定説」・・・小生はどうも違うという感覚があるのです。
話は中学から高校の頃に遡りますが、小生が持っていたガットギターはレコードの看板に装飾として貼り付けるような安物(ネジで取り付けてしまう)を貰って使っていました。
YAMAHAのフォークギターはスチール弦・・・でも、たまにはナイロンの弦のガットギターの音が妙に良くて、このボロいギターも弄っていました。(YAMAHAと2本です)
で、当時の流行と言うか、冗談と言うかで、このボロのギターを、小生、ラッカーで白く塗装し、絵を描いてありました。良くある流星を書き、その尾の部分は虹のようにして・・・。
このデザイン今考えると痛いです。
しかし、クラシックをやる友人に習いに言ったとき、このボロギターを友人は、ニスが効いて本当に「よい音」だと言うのです。
本当?・・・。だそうです。小生も実は塗る前より良くなったと思っていましたが・・・。
こういう35年くらい前の経験があって、今回塗ってみたら、やはり音は悪くなっていないと思いました。小生の耳ではそうなんです。
で、塗り方ですが、塗装が禿げてしまって、木肌がむき出しの感じのところなどを可愛そうですから、保護する感覚で塗っています。
最初に紙やすりの400番くらいを使って、ギターの全体に丁寧にペーパーがけをします。
古い塗料を一層はがす感じです。
それからラッカーの透明をスプレー塗装して、
さらに、乾燥後、コンパウンドで中目、細目、極細と磨き上げ、特に液体の極細は何回も何回も掛けて、磨いて行きます。
※写真の左側に小生の黒い影がカメラを持って・・映りこんでいます。艶が出ました。
ですので、「オーバーラッカー」はダメ・・・(こういう表現のようです)と言う話ですが、厚塗りには??それ程??なっていません・・・。
小生からすると、それくらいの塗膜で保護してあげないと、ギターが可哀想といいますか、やらないといけない!!ように感じた、「痛んだ部位」がありましたので・・・普通の塗装なのです。
で、結局ですが、音は良くなっている・・・ないしは、少なくても音は悪くはなっていない!!と思うのであります。
立ち上がりのキーンという力強さも、音量も、音の響き・サスティーン(響きの長さ)も、
塗装前に比べて悪くなってはいない・・・と思います。
ですので、塗装はダメという定説??にはどうも考えさせられます・・・。
小生はこの話、「テキトウな厚塗り」はダメ!!という風に理解することにいたしました。
えらいこってす・・・。
小生の手作りスピーカーの注文がきたのです。
それはプロギタリストのM氏のご友人のブンチンさん(ニックネーム)から、M氏と同じスピーカーが欲しいという注文が入ったのでした。
D-118改・・・です。ユニットはFE108ESⅡ・・・口径は10cmで、真鍮リング付きです。
※2回目ですが、ギタリストM氏宅のD-118改の写真です・・・うーん長岡先生のオリジナルより、フロントの彫がある分、格好は・・良いと思います。トゥイーターはFT-17Hです。
今までのスピーカーは勝手に製作し、友人に聞かせ、それを気に入って貰えたら「売る」・・みたいな形でやってきました。
もとより、売る目的ではないのですが、小生の6畳間では、作ったスピーカーを置き切れませんので、次のスピーカーを作るためにも、友人達に「良かったら買わないか?」とお願いしていたのです・・・。
もっとも買った、ご友人からは相当に良い評価を頂いていて、「スタジオ以上の音質なので、老後に取っておいたクラシックの楽しみの封印をもう解いてしまった」というプロの方がいたり、「休日が引きこもりのように音楽漬け」で奥さんからは家にいるから「まし」と喜ばれているとか・・・音楽の趣味まで変わって人生楽しくなった・・という方、さらに聞こえなかった音まで聞こえたせいでオペラに嵌ってしまって、今では海外までオペラ歌手の追っかけを・・やっている方までいます。
で、今回は初めての依頼を受けての製作です・・・。
製作は結構、大変なのですが、チョット嬉しい気もします。
音を気に入ってくれている・・・・からです。
頑張りますか!!
D-118改の製作では、まず必須のスピーカーユニットのFE108ESⅡが、そもそも特別限定品で数が少ないものですし、もう売っていない廃盤品なので、これの入手がとても大変です。それと小生は必須だと思っている取り付け用の真鍮のリングP-108の手配も、同様に廃盤品なので難しくなっています。
しかし、今回のこの面倒への挑戦は、なんとギタリストM氏がオークションで頑張って探してゲットしてあげたのです・・。・・・友情ですね。
で、小生も図面を見直して、トゥイーターのブロックなども板取図に入れて、図面をちょっと修正し、イヨイヨ製作をやることになりました・・。
早速、広島のMAKIZOUさんに図面をFAXして、板の手配をし、お預かりしているお金を振込みました。
(MAKIZOUさんのカット材を一度使ったらその精度の良さに感動します・・。もう他には頼めないです・・・。)
YAMAHA FG-150のレストア・・・のその後です。
このギターのブリッジ・サドルを手作りしました。
前回、ナットを人口の象牙(TUSQ:タスク)で作って結果が良かったので、
調子こいて今度はサドルです。
しかもハーモニックス調整まで含んだ形で・・作りました。
弦によって、接するポイントが前だったり後ろだったり・・。
こうやって12フレットのハーモニクスの音と実音が同じになるように調整します。
小生は耳で聞いた勘・・・でやってます・・・。
もともと2弦と5弦はちょっと良くなかったので、調整後は良くなったような気がし
ます。(1弦はまだイマイチです)
これでトータルのチューニングが良くなります。
渋谷 東急文化村 オーチャードホールにて開催の
JVC(ビクターですね)のジャズフェスティバルに行って来ました。
今回は小生一人ではなく、特異なほど耳の良い・・・拙宅にスピーカーの試聴にも
来るオジサンと・・都合、オッサン二人で行きました。
土曜の3月1日・・。夜の回です。
①JUNKO ONISHI ソロのピアノでした。
②HARVEY MASON,PAT MARUTINO,TONY MONACO トリオ・・・ハモンド・
オルガン?が凄かったです。
③THE CRUSADERS
小生の目的は、「クルセイダーズ」 CRUSADERSです
※開演前のステージの写真・・・中央にこれから大西さんが演奏するピアノが・・・。
この写真を撮っていた時、驚く速さでオーチャードホールの方であろう?係りの人が飛ん
で来て、注意されてしまいました・・・トホホ。お写真ご遠慮くださいと・・・。
これ、もちろん自分が悪いのですが、ちょっと・・残念に思いました。
この写真の意味は、ライブに来たと言う「記録」・「記念」だけですので、(もちろん権利侵害はいけませんからアーティストは撮りません)、誰もいなくても良いので、ステージのタイトルの看板の写真くらい・・・撮らせて頂けないものでしょうか・・・。と感じました。
そのうちラーメン屋さんでも、著作物のラーメンは「食べても良いけど写真はご遠慮ください!!」とか、「お店の中を写真に撮ったら駄目!!」になるのでしょうか・・・。
話しを戻します。すみません・・・。
会社に入ったばかりの新入社員のころ、本当に良く聞きました。
30年前です。
もちろんアナログでした。
記憶のあるアルバムタイトルも
FREE AS THE WIND
IMAGES
RHAPSODY AND BLUES
UNSUNG HEROES
STREET LIFE
THE GOOD AND BAD TIMES
とか色々あります。
ジョー・サンプル(キーボード)
ウィルトン・フェルダー(サックス)
ニック・サンプル(ベース)
ニルス・ラングレン(トロンボーン)
レイ・パーカー・ジュニア(ギター)
スティーブ・ガッド(ドラム)
トロンボーンのニルス・ラングレン・・・知らなかったのですが、凄いうまい
演奏でビックリでした。
トロンボーンって楽器、あんなにソロを取れるんだなって・・・驚きました。
ギターのギブソンのレスポールの音も、あまりエフェクトが掛かって
なくて・・そうだ!こういう音なんだ!って感心しました・・・。
良かったです。
堪能しました。
しかし、一階席の36列めだったんですが、コンサートの序盤は音が・・・??
でした。
1階席でも、2階席の下になる部分は、天井が低くて、その天井と床の反射が音を汚す
ようで、まったく音が駄目ですね。
このホールでは一階の25列目までが正解だと分かりました・・・。
一人目の大西さんのピアノの音は、抜けが悪く「おもちゃのピアノ」のようで、
つぎのドラムがハーヴィーメイソンさんの「トリオ」の時のギターの音も、「こも
っている音」の典型でした。
ところが、エンジニアが気がついてクルセイダーズの2曲目あたりからイコラ
イジングをした?みたいで、突然、別の会場のように安心して聞ける良い音質
になりました。・・・驚きました・・・けれども、嬉しかった。
ドラムのスネアの音もハーヴィーメイソンのときはパコパコいってましたが、
スティーブ・ガッドの時は普通の音に直りました。
すごい変化でした。
おそらく特定の周波数(定在波が音を汚している分)をグラフィック・イコライ
ザーで、相当下げたんだと素人考えでは・・・思います。
それからは不満も無く安心して楽しめました・・・。
直った後の音なら、音楽に入れるので良かったです。
プロのエンジニアは凄いです・・でも始めからやっていて欲しかったですね。