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「手作りスピーカー しょの1」
とうとう・・こう言うオタクな話の日が来てしまいました。スピーカーの手作り編です。
手作り「偏」でしょうか・・・まあ冗談は置きまして・・・。
これは今から10年位前のお話です。
長岡先生の傑作設計、スーパースワン(長岡先生の型番で、D-101Sです)の手作りが小生の始めての自作スピーカーでした。
その経緯は前回のお話にございました・・・。
ざっくりした流れは・・・。
アメリカのCESでEPOS社のスピーカーに感動し、それからネットワーク回路の排除が良さそうだと学び、さらに秋葉原でFOSTEX社のフルレンジを1発入れたスーパースワン(長岡氏命名のこのスピーカーの愛称)のデモに驚嘆し、調べていくと長岡先生のバックロードホーンの素晴らしさを知る・・・と。いろいろ曲折があってこの自作への挑戦になったのです。
まず自作への第1歩として、設計図面の入手・手配を考えました。
それは、長岡先生の著書のリストから、確か「バックロードの傑作」と言う本を探し出しこれを購入しました。
この本のスーパースワンの説明は、図面も含めてかなり丁寧な解説があり、15ページくらい割いてあったと思います。
バックロードホーンの理論も分かりやすく解説があり納得しました。
つまりはこうでした。
バックロードホーンは小型のフルレンジスピーカー1発で、すべての音声帯域をカバーするための「工夫された箱のスピーカー」でした。
小型のフルレンジスピーカーユニットは、振動板が小さく軽いので、音の信号への反応が速く、中高音は品位が高く、とても良い音の物があるのですが、どうしても振動版面積の小ささゆえに、低音の再生の時にはコーン紙が空気に対して空振りの状態になってしまい、低音不足になるのです。
そこで、小型フルレンジスピーカーの宿命である低音不足を補うために、スピーカーの後ろに出る音(スピーカーは前と後ろに音が出ています)をだんだん太くなるラッパのパイプに導き拡大します。・・・このあたりの話はすべて長岡先生の理論の受け売りです・・・。
この時ラッパの設計で、低音に対して有効で、高音には反応しないようなラッパを設計しているようです。
現在なら故長岡先生の全図面集などがありますので、図面の入手は比較的簡単ですね・・。
小生はこの本を何回もじっくり読んで、内容の把握に努めました。
かなり難しい構造で工作も大変そうでした。写真の様な完成形になるのですが、下側の大きい箱の中は音の通り道が折り曲げられてビッシリ入っています・・・。ラッパですから音の通り道はだんだん大きくなっていくのです。
再塗装前に紙やすりで丁寧にサンディングしました。きれいになります。
小生この工作で、少々でも楽をしようと思いました。
秋葉原で、この手のスピーカー材料を売っていますのは木村無線さんやコイズミ無線さんが有名です。
小生ラッキーにも、たまたま木村無線さんの方でシナベニヤ材のカット済みの商品を発見しました・・・。
ユニットメーカーのFOSTEX製。シナベニヤ板の「カット材」なるものを・・・。
スーパースワンの図面どおりに材料をカットして綺麗に番号などスタンプし、段ボールの箱に梱包してあります。・・これは便利だろう!!と少々高くても買いました。
お値段は1台分確か?3万3千円だったと思います。
ステレオでは2台ですので6万6千円・・ベニヤの材料でもかなりお高いんだなぁ・・とおぼろげに記憶しています。
板材は音響用シナ合板・・などと書いてあり、ダンボールの箱もしっかりとしていて、それらしいものでした。
これ以外の材料も、この時は木村無線さんで買ったのですが、内部配線用のコードが1mくらい・・・ドイツのスピーカーコードでごく普通のものと、ミクロンウールという吸音材を一つ。
東京メタルと言う会社製の粒状の鉛を10キロくらいと、鉛のインゴットを4本。
鉛の重さだけで合計20Kgだったと思います。
スーパースワンにはその箱の中に、音質への効果を狙って鉛を充填する穴が設計されており、そこに鉛を入れろとの指定がありました。
金額は忘れましたが、「鉛」は少々驚くくらい、お値段がお高かったです。
それに、このスピーカーにアンプからのコードをつなぐための端子、・・・ネジでコードを締めて止める端子が、FOSTEX製のT-150?とか言うもの・・・(店の推薦品)2個で3千円くらいでした。
肝心なスピーカーユニットは限定品・・・FOSTEXさんが限定生産で500個とか1000個だけ作る、完全な限定モデルが長岡式のバックロードホーンでは良く使われますのですが、今回のスーパースワンの使用指定は、その限定モデルでした。
FE-108Sというユニットがそれで、このSがスーパーの略です。
外見は良く似たバックロードホーン用の通常の定番ユニット(いつでも買える非限定のもの)FE-108Σ(シグマ)とはコーン紙からマグネットの大きさなどまで異なり、雑誌などでは「別物」と表現されておりました。まあこの限定品は相当の強力型・・・でしょうかね。
すぐ売り切れてプレミアが付いてしまう限定ユニットですが、その時は、それを運良く2個買い求めることができました。30,000円くらいです。
限定品ですから?残念ですが秋葉原でも価格交渉は出来ません。値引きは無いです。
なんやかんやで材料が初期のモデルで10万円くらいかかりましたです。
(その後、このスーパースワンは、ツイーターの追加や新型ユニットへの交換や、贅沢な真鍮の取り付けリング[1個1万3千円くらい]の追加もしています・・写真は最新の状態です)
つまり小生はFOSTEXさんが最新技術の開発で10cm口径のバックロードホーン向きの新型の限定ユニットを販売される度に、これを入手し、同じ箱に入れ替えて取り付けて使ってき
たわけでございます。
オット・・・。まずは作るところでした・・・。
実際の制作はどんなであったか・・と申しますと。
まずは部品のベニヤ板の過不足がないかの確認をして、番号にしたがって並べ、図面の中に記載してある組み立て公式・・例えば(1+2+3)+4は・・・1のパーツに2を着け3を着け、そこまで出来たら4に組み合わせる・・と言う公式です・・・に従って組み立てます。
これは始めての工作で、いきなり部品も多く構造複雑で、組み立ての難しいスーパースワンに挑戦!ですから大変でした。
]
直角を出すのに「差し金」と言うL字型の物差しを買ってきたり、木工ボンドの乾くまでの小一時間の間、材料を固定して締めて置く金具・・「ハタ金」といいます・・・を入手したり。
組み立てていくとズレが生じてくるのですが、それを削るカンナも登場しました。
もともと看板・内装業を家業とするのが生家ですから、小生はかなり木工とかは得意で、道具もそこそこ持っていましたし、日曜大工さんとしては、そこそこのレベルなんです・・。自分で言うか!!
それでも初めてですから一週間も掛けて組み立てました。ちょっとづつ。
木工ボンドと釘の併用で強度は万全です。釘打ちは相当得意です。曲げません。なーんて。
仕上げは初めから真っ黒の塗装をラッカーでやろうと思っていました。
釘を使うので頭が出ますし、木目は無理です。ですので、釘頭をパテで隠したら真っ黒なラッカー塗装です。これはスプレーでやりました。
組み立て。配線。仕上げ前の紙やすり掛け。など、なんだかんだで2週間。
完成しました。
いよいよ音出しです。
鳴らし始めは、実はあまり良い音ではありませんでした。
積極的に「ひどい音?」でした。
低音は不足だし、音自体も硬いというかキンキンします。ボーカルは鼻をつまんだようです。
・・・そうです。これがエージング前の音。作り立ての音なのです。
毎日使ってどんどん鳴らしますと、音がこなれて日に日に良くなります。
箱も工作の時に無理やり釘で固められたり、速乾木工ボンドで固められたりしたので、素材にストレスがあるのですが、これが10日くらいでかなり取れてきて、30日くらいで相当落ち着くようです。
板のストレスが取れると音が良くなります。・・不思議です。
ユニットも音を出して1ヶ月くらいでコーン紙の糊などが落ち着くのでしょうか?相当良い音になります。
一ヶ月くらいで低音が出過ぎる程になり、いよいよ鉛の投入です。
鉛投入で箱の振動が止まったせいか、また低音不足になりました。・・・がさらに一ヶ月でまたバリバリ低音が出始めました。
トータル4ヶ月目くらいでは高音の繊細さ、低音の量感・・すべてに申し分ありません。
いやいや全く凄いスピーカーでした。
小さいユニット一個で低音から高音まで・・・。
凄い反応が早いスピーカーで、音質も良くて、音源は小さな箱なので音場感(おんじょうかん)が抜群で、録音した演奏会場の雰囲気が伝わりました。
小生がこの頃使っていた基準のCD(視聴用のCD)は、リー・リトナーさんの「カラー・リット」というアルバムでした。
エレガットの音の立ち上がり・・・の気持ちよさを聴いていました。
スーパースワンは優秀でした。
大好きなリー・リトナーのギターの音が「カーン」と抜けてきます。
ピッキングのタッチが見えるような感じと言うのでしょうか、エレガットのタッチが分かります。
シンバルやハイハットの「切れ」も抜群と思いました。
低音感も十分で不足は感じませんでしたし・・。
音がシャワーのように顔にぶつかる感じと言いますか・・・長岡先生の言われるハイスピードと言うのはこれなのだと思いました。
ボーカルやクラシックのバイオリンなども涙物でした。
女性ボーカルの生々しさは特筆モノで、目を閉じると「目の前にいる」感じです。言い過ぎかなあ?とも思いますが、あの時、本当に「目の前で歌ってる」・・・そう思いました。
また、室内楽では、録音の良いCDですとバイオリンがホールに響いている・・・素晴らしい音場が展開して、引き込まれてしまいます。
FOSTEXさんの小口径の限定品・超強力ユニットを使ったバックロードホーン・・・(スーパースワンの様な・・)と言うのは凄いスピーカーだと思いました。
しかし、これを体験している方は、おそらく本当に少数の方・・自作の面倒くささと戦った少数派・・・ですので、広く皆さんには・・・なかなか信じていただき難い・・とは思います。
しかし、良い音はちょっと・・・生活を楽しくしてくれます。本物とは行かないですが、感動できるくらいには音楽に浸れますから・・・。
ちょっとだけ得した気分とでも言うのでしょうか・・・。
こうして、この時の体験で小生、スピーカーは自作に限る・・などと思ってしまったのでした。
この時、それまで使っていた愛器。
片側5万円ほどの国産メーカーさんの30cm3WAYスピーカーは、エージングのできたスーパースワンの前では、比較の勝負にさえならず引退させられ、知人に貰われて行きました。
ご苦労様でした。
小生のスーパースワンが、その後10年の長きにわたってエース・スピーカーの座を維持できたのは、2~3年に一度くらいのユニット交換のおかげです。
FOSTEXさんの技術開発の進化で、同じ口径の新型が出て来たおかげです。
ドンドン高性能ユニットが提案されましたので、その度に買い替え・入れ替えで「生まれ変わった音」で楽しめたのですね。
このあたりは本当に自作品の良さ・・ならでは・・・ですよね。・・。
かくして、小生はちょっと『あの音・・』に近づきました・・・。
(この秋、拙宅の狭さの中、新しいスピーカーシステムを制作し、追加・入れ替えをやりましたので、スーパースワンは置き場所が無くなりました。で、泣く泣くですが、友人宅のエーススピーカー就任のお話になり、彼に譲りました。・・最後に紙やすりで丁寧にサンディングして、一生懸命再塗装しました。お化粧でかなり綺麗になって、現在は浦安方面で愛され・活躍しています。彼はこのスピーカーを使い始めてから「まるで外出嫌いな人・・・」のように毎日音楽が聴きたくてたまらないのだそうです。そこで、かつての愛聴盤(ロックからクラシックまで)を全部聴きなおしてみたいとか言っていました・・・本当に音質に嵌ったそうです。彼は若い頃からバンド・楽器をやっていたので、嵌ってしまうのだとも・・・。最近ではカーオーディオもこのスーパースワンとは音が違いすぎて、もう聴く気がしなくなった・・・との事です。・・・本当に良かったです・・・。気に入ってもらえて・・。)
※このバックロードホーン形式のスピーカーは、好き嫌いがはっきり出るスピーカーのようで、全くダメで、嫌いと言う方もいらっしゃると聴いております。
耳が良くて、周波数が分かるようなタイプの方にとっては、低音の特定周波数のピークとディップ(特性の凸凹です)が耐え難くて聴いていられない・・・とか、中・高音が雑で・ラフで、うるさくて聞けた物ではない・・・という方もいらっしゃるようです。
本項のスーパースワンも、お作りになって、聞けた物ではないので、すぐ捨てた・・と言う方もいらっしゃるそうですので、この内容は、あくまで小生の感覚でありまして、自分の好みでございまして、客観的な比較とは申せませんので、その点、一ユーザーまたは小生が譲った友人の方の主観といたしまして、悪しからず、お許し頂ければと思います・・・。
「路上禁煙・・屋外禁煙?」
小生、非喫煙者になったので、微妙な立ち位置ですが、最近の嫌煙傾向を少々複雑な思いで見ていましたので、チョットお話を・・・と思います。
秋葉原での体験から思った事なんですが、・・あ、秋葉原だけでなく千代田区・中央区とかあちこちにあるでしょうか?
「路上禁煙」と言うのは、賛成であるものの、微妙な感覚も感じていました。
と言うのは、「路上」の「定義」も影響があるものの、『オープンエア』での喫煙の禁止・・と考えたら・・・問題もあるのかなあ・・と思ったからです。
タバコの害を考えますと、隣人に受動喫煙をさせてしまう状態は避けたいです。
「インドア」同室での喫煙は、非喫煙者の方に(強引に)煙を吸引させてしまう状況を作り出しますから、非常に問題です。
これは完全に分煙し、吸わない人と吸う人が同席するのは避けるべき・・(部屋ごと分ける)がよろしいか・・と思っていました。
しかし、『オープンエア』屋外では少々、考え方・定義など、コンセンサス作りと運用が必要かなあと思いました。
と言うのは、小生かねがね、喫煙は本来『インドア』で他人に「避けようが無いひどい迷惑」を掛けてしまうより、『オープンエア』で喫煙する方が良いと・・・もっと言えば喫煙は『オープンエアで吸うのが正しい』とまで思っていました。
ですので、小生的には、その観点からして「路上は屋外」なので、本来はOKな場所!と素直に考えておりましたのです。
当初は相当!違和感がありました。屋外でも禁煙か・・・。と。
・・・ですが、小生、気が付きました。
「路上」は小生が言うところの、本来他人に迷惑を掛けない「屋外」かどうか?と言う視点をデス。
これを真剣に考える必要が出てきました。
つまり、『オープンエア』でも、他人に迷惑のかかる・・迷惑をかける可能性が高い歩道はダメと・・・。
『路上禁煙』この適用は、「ハワイ」でもそうなってきたらしいので、世界的な傾向?でしょうか。
しかし、本来、屋外は一番喫煙に適する場所である・・ことを「そうだ」とお考えいただけるのであれば、路上(歩道)で無く、少々歩道から離れた入り組んだ場所で、人通り・往来が無いとか、歩道まで煙が行きそうも無い場所・・歩道に煙が行くまでに風で薄まり濃度が十分に落ちる場所とか・・・を喫煙して良い場所とした方が・・・つまり締め出すばかりより、その場所を良いとする方が、かえって健全な様な感じがします。
室内は喫煙者一人のプライベートな部屋でのみ喫煙可能・・その部屋以外は全てタバコを締め出しましょう。
人通りのある歩道からもタバコを締め出しましょう。
しかし、屋外で非喫煙者の方から十分離れている場所なら・・・その場所は良い・・とする方が、現実的であり、妥当なのではないでしょうか?
歩道以外の、人々から離れた喫煙場所であれば、「屋外にあっても良い」・・・このマニュフェスト(冗談です)はいかがでしょうか?
微笑ましい?共存のように思うのですが・・・。
逆説的に言いまして、タバコの煙を完全隔離して室内で浄化する・・方法だけが「良い」のだとしますならば、小生は、もっと有害な大型トラック等、ディーゼル車の真っ黒な排ガスや工場の排気なども、室内に隔離して完全に浄化して欲しいなあと切に思います。
タバコは数年、数十年掛けて健康を奪いますが、このような煙は数分で死を招きますから・・・。
「禁煙してみました」
小生、今は非喫煙者ですが、もともと沢山・沢山喫煙していました。
1日に50~60本くらいタバコを吸っていました。
ずっとヘビースモーカーで約30年・・・。
ですが、今年の夏頃、ふと禁煙を考えたのです。
50歳も過ぎて「年も年」ですし、健康に不安が無いわけでもなく・・・。
また、高齢の母からも「最近顔色も悪い」などと脅され・・。
さらに会社の事を想像して「もし僕が倒れたら社員の人はどうなるかなあ・・」などと凄く不安を感じたのが・・・禁煙しようかと考えたキッカケだったと思います。
「タバコ・・止められるかなあ・・」となんとなく考えていたのです。
止めようかと考えると、サマセットモーム?の言葉を思い出します。
曰く『禁煙ほど簡単なものは無い。その証拠に私は何十回も禁煙している。』
確かこう言うお話でした(笑)。
要するに禁煙は大変難しいのですね・・・。
だって、一発で止めていたら「何十回」にもなりませんものね・・・。
そんな事を考えている時、たまたま、コンサルタント業務のお客様に出向いて、担当者の方の前で、このような禁煙がらみの『止めたいの・・・』話!をしていて、その時は確か、禁煙用のニコチン・パッチ(シール状で肌に貼るニコチン補給用品?)の話などが出まして、お医者でこれを貰おうかな?などと話したのです。
そうしましたら、その担当の方が、「禁煙には良い本がありますのでプレゼントします・・・」「別の友人もそれで止めたんですから・・・」などと言ってくれたのです。
早速アマゾンなどを見てくれているようでした・・・。
小生は「へー、禁煙の本?」などと半信半疑の感じでリアクションしてました・・・。
そして、数日後。
アマゾンからプレゼントの『禁煙本』が届きました。
タイトルは、『禁煙セラピー』。著者はアレン・カー氏。訳者は阪本章子氏。
発行所はKKロングセラーズ。
小生、かつて、禁煙して7年くらいの間タバコを止めていた期間がありました。
その時、止めるキッカケに読んだ本は確か・・・「5日でタバコを止める本」
この本は、結構!効果的だったという記憶があります。喫煙の害が怖くなった本でした。
それ以来、「禁煙本」は随分と久しぶりになります。
結論から言いますと・・・。
今回のこの『禁煙セラピー』はかなり禁煙の動機になりました。
従来の禁煙本との違いは、まず、第一章:喫煙の健康被害の話・・などが無いことだと思いました。この手の本で、健康被害や発ガン性の話が無いのを珍しく感じました。
パターンが違うのですね。
ただ、『へー!なるほど!!』と感じた事がいくつかあり、それが禁煙に繋がりました。
禁煙は心の問題。~止める理由を考えるより吸う理由を考える~
タバコは麻薬。喫煙者はニコチン中毒者。喫煙は中毒症。
西側諸国で致死率第1位の麻薬中毒症。
禁断症状が吸い終わってすぐに出始めるハイスピードな麻薬。・・だからチェーンスモーキングになる。
一本吸い終わった瞬間から「もう一本吸いたいだろう」と言う声が聞こえる・・。
しかし禁断症状は非常に弱く、3週間で体から99%排出できる。
止めにくいのは洗脳されているから・・・。
タバコが楽しみや安らぎなどを与えてくれると言う間違った観念が・・・洗脳があるから問題。
と言うような主旨が引っかかりました。
特に一本吸い終わってわずか1時間でニコチンの75%が体から出てしまうので、また吸いたくなる・・・。
1日20本くらいになるのはニコチンの1時間でかなり抜けるという性質からしてしごく当然・・・。
等と言った事を勉強しましたら、喫煙することが少々バカらしいように感じられました。
禁断症状のすぐに出る弱い麻薬の虜になっていたのか・・・と。
いずれにしても「喫煙の効能など精神的なものも含めて何も無い!」と言い切られているので、止める事に繋がったように思います。
なんだか吸う気が無くなったのを覚えています。
でも、果たして今後も禁煙は続けられるでしょうか・・・
少々の不安を伴いながら、105日を越えてまいりました。
「文官と武官」
小生、仕事には文官と武官という分け方もあるなぁとカネガネ・思っております。
つまり、現場で物を作ったり・・と言うような「具体的な仕事」をしているのが武官・・。
開発や営業がその代表でしょうか・・。
文官は経営企画室とかコンサルタントのような知的な概念業務の従事者・・ですかね。
小生この種類別?では、文官をあまり好まない体質です。
どちらかと言うと彼らは小生の概念敵・・「敵」です。
大嫌いでした。
しかし現在は、人の組み合わせ・・・バランスだなあと必要性も大きく感じています。
しかし、とっかかり、最近まで大嫌いでした。・・から入らせて頂きます。
だって、彼らの特徴として、具体的な工数や汗の話をなさらず・・・、
「いつ出来るの?」
「どのくらいお金使うの?」
「いくら儲かるの?」
「成功の確率はどのくらい?」
「3年後はどうなってるの?」
などと、いつも矢継ぎ早に、言うじゃな~い・・です。(ギター侍・・風です。古い?です!)
これは本当に頭に血が上ります。
小生に言わせたら、「・・って、この野郎ぶっ飛ばすぞ!!」なのでございます。
いつも、そう思っておりました・・でございます。(言葉を丁寧にしろと、かなり社員・仲間に怒られました・・・)
だって、「そんな事がすべて分かったら苦労しないし、未来が見えるわけ無いだろうがー!!」
(桜塚やっくん 風・・なのでございます。)
もちろん商品化計画はあるし、可能性の最大・最小、リスクの最大値など考慮はしています。
投資がいくらで、失敗したら、いくら損するか??は、ある意味で開発の基本ですし・・・。
しかし、そもそも、良い商品かどうか??を重点に話したいのに・・・。
商品の意義や消費者の反応予想など色々と話す事もあるでしょうに・・・。
いきなり矢継ぎ早に数字だけの話になると・・・頭の中でブチっと音がしますー。
少しは「自社の商品・サービスに愛情を感じてみろ!!この野郎!!」なのでございます。
で、小生も冷静になって、何に一番腹が立つか??など考えたりもして見たのです・・・。
何が一番とは言えないものの、
どうも彼らは、分かった!読みきった!等と
「先に全部を見てしまってから歩こうとする人種」に思えます。
対する僕ら現場は、先の事・・には大体の当たりをつけますが、
「歩きながら先を見て対応するのが普通・・と考える人種」かなぁと思います。
将来の不確定要素に対してなんとしても対応する気持ちの多寡?も影響しているのでしょうか。
商品を育成する考え方、時間をかける考え方、などに彼らと顕著に差が出ます。
ポートフォリオでしょうか?
彼らは「もう止めよう儲からないから・・・。」とすぐに言います。
チョットー!チョット!チョットー!!(ザ・タッチ・・風でございます)
仕事の「一人称」では無いから平気で止めよう・・と他人事のよう言えます。
得意技「止めちゃおう」「売却しちゃおう」です。
止めるのは簡単かもしれないですが、「芽」があるのなら育てていく事こそが会社の自力・実力になるのでは無いでしょうか?
「芽」は見ないのでしょうか?・・見ようとしないのでしょうか?・・・考えちゃいますね・・・。
また彼らの口癖は、SEC基準だの。ROEだの。PERだの。
って・・・欧米かっ!!・・・(タカ&トシ風でございます)
大概のケースで彼らは本当に優秀で、学歴もビックリする大学が目白押しで、海外の一流大学まで・・・MBAだの・・・抜群の成績で卒業・・・なーんて。
なんかこの話、刑事ドラマで、事件が現場で起きているか、会議室で起きているか?
叩き上げか?キャリアか?みたいになってきましたですね・・。
こういう高度な将来予測を、机の上だけで考えて、いとも簡単に、あたり前のように言われると、「現場の汗をかく姿」、「予想外の障害」、「プログラムミス」、「バグ」などと闘いつつ、お客様の認知の造成のために歯を食いしばって育成を続ける様・・などが脳裏にフラッシュバックする小生は、いきなり『超・喧嘩腰』になってしまうのでありました。
現場の汗をなめるなよ・・・!!なーんて。
しかし、問題は彼らの性質では無いですね・・。(最近思ってるんです。)
逆の立場から、冷静に、彼らの言う事を聴かない無謀な現場・・!!の話を書いたら同じくらい刺激的で面白いと思います。
結局どちらにも問題があり、どちらにも良いところがあります。
究極!!話を聞かない文官が力を持っていると会社が腐るし
結局!!話を聞かない武官が力を持っていると会社が潰れます。
お互いに「独善」になるのがダメなのであって、お互いに話をじっくり聞いて明日を考えれば本来、最善の「協力できる関係」の筈なのです。
小生の会社の場合では、武官が元気になり過ぎないようにするのが肝要なようです。
「その後の魚フライ」
グルメではないので、食べ物の話は苦手ですが、うまいと思うものを・・・と紹介したキッチン・「ジロー」さんの魚フライ。
最近、日曜の休日出勤のときに、近くの「ジロー」が休みなので、たまたまお茶の水の「ジロー」まで遠征して食べてきたので、その時、ちょっと新しい情報が入りましたので・・・。
安くて旨い・・・これがまったく変わっていないのですが、魚の種類が変更になっていました。「沖目鯛」・・・だった筈なのですが、今は「沖ヒラス」だそうです。
この沖ヒラス。小生見た事はありません。
マグロの延縄漁(ハエナワリョウ)の外道(ゲドウ:つまり狙った獲物では無いが獲れてしまった獲物)だそうです。
いやいや魚の種類は変わっても、相変わらず臭みも無く、甘みがあって美味しいです。
これが・・・!!。
お値段は魚のフライ2枚とキャベツ、ご飯、トン汁で750円。
それから、この御茶ノ水の店舗・・・聖橋口を出て御茶ノ水橋口方面に50mくらい歩き、左に曲がって、坂をずーっと下って300mくらい先の左側・・にありますが、この店内には薀蓄の一杯書いてあるボードが追加で置いてありまして、大変勉強になりました。
薀蓄に曰く、
「ジロー」さん創業して39年余・・とか・・・。
それから、始めはメニューが3品くらいしかなく、お客様と試行錯誤しながら、だんだんにメニューを今の形に育てられたこと・・。
カレーは創業当時からあるメニューで、本当に自信の作であり、内容も手作りのガラムマサラも含めて大変強力なもの・・。
牡蠣フライは、築地でたまたま見つけたとても旨い牡蠣があって、それを仕入れようと夜行列車で広島まで行って交渉したら、いきなり断られたと言うメーカーさんの「もの」だったり・・・。
お米は、かつては確かササニシキ系統だったと思うのですが、今はコシヒカリの産地を混ぜたブレンド米になってましたが・・・変わらず美味しいです。
また、中盛とか大盛とかの量を増やすのは、特に料金の加算が無いのです・・・。
驚きます。
逆に小盛は30円の値引きです!!これって女性には良いですね。なんと良心的なことか!!今時無いですね、こういう姿勢は・・・。
と言うような、読んでいて楽しくなる薀蓄のボードがテーブルに置いてありましたのです。
やはり40年も愛されているお店の考え方は、普遍的といいますか、「凄いなあ」と思います。
お客さんを大事にしていて、食べ物自体の内容を大切にしていて・・・・。
本当に勉強させられました。
基本に忠実で変わらない・・・のですね。
「ジロー」さんを拝見していると、実は僕らゲーム屋稼業でも同じなのではないか?・・・長く愛されると言う事はそう言う、基本から大切にする事、ブレ無いこと・・なのではないか?・・・と感じました。
私たちに出来るでしょうか・・・。
頑張ってやって行きたいと思っております。
(最後にちょっと自慢なんですが、小生の気づきを・・・。)
「ジロー」さんのお店では、
『フライ』と言ったら、魚フライの事です。
牡蠣フライやエビフライではなく・・・。
ですので、魚フライを注文するとウエイターの方は
調理の方に、『フライ』と注文を通します。
うーん「ジロー」さんでは、フライの原点は魚なんだ!!きっと!!
と勝手に悦に入っている私でした。
「SACDにビックリ」
既にお好きな方には、「何、今頃言ってんの?」状態で恐縮ですが、ここ最近で驚いたことをちょっと言います。
高音質のオーディオフォーマットの「SACD」・・・。
スーパーオーディオCDと言います。99年の5月からスタートしているCDにつづく新オーディオ・フォーマットのようです。 ・・・で、
・・・これ『凄い』です。
あらためて、ちょっと感動しました。今更ですが・・・。体験しましたので・・・。
もともと、小生は次世代高音質フォーマットには、ちょっと批判的な気持ちでした。
CDの記録できる周波数の限界を22Khz(キロヘルツ)くらいに設定したのはフィリップスとソニーでしょ?全くもう!!もっと先の事を考えてよ!!的な思いもありましたし・・・。
しかし、これは自分でも分かっていますが、勝手なユーザー的な言い分ですね・・。
だって、CDを開発した当時、まさか人間の聞けない筈の100Khzの音などが、聴感上、音楽の再現性で問題になるとは誰も思わなかったのだろう・・と思いますから。
こう言う事は、後に技術進歩と共に分かった事ですから、本当に仕方が無いのですね・・・。
しかし、分かっていても、やはり個人的には受け入れるのが辛いものです。
CDプレーヤー買って、ソフトも結構揃えて、なんとかデジタルの世の中について来て、今更、何がスーパーオーディオCD(SACDの事)だ!!って感じも正直言ってありましたしねぇ・・。
しかし、聴いてみて本当に驚いて!!しまいました。
小生もともと、SACDのプレーヤーなるものは持っておらず、パイオニアさんのDVDマルチディスクプレーヤーを数年前に購入しDVDプレーヤーとして会社で使っていました。これは2万5千円だか?の普及機です。
なかなか良い機械で、安くてもDVDもDVDのオーディオも、もちろんCDも、そしてなんとSACDも再生できるマルチ機能なのです。
小生、これを会社で不要になったので「私物だしねぇ」・・と、自宅に持ち帰りアンプに繋げてみました。
持っているSACDもたった1枚でしたが・・・。
渡辺 香津美さんのアコースティック・ギターのアルバムで「ギタールネッサンス」というSACDとCDのハイブリッド盤です。
いやあ!!「凄い音」です。
『香津美さんが目の前にいます・・です。』
何と言うのでしょうか、渡辺さんのギターと今聞いている小生の間に、録音した時の空気・空間が存在しているような感じです。
『凄いリアリティーなのです。』
最適な表現は「エアー」なのか「アトモスフィア」(直訳:雰囲気)なのか・・・。
そういう、録音した時のプレイヤーの周囲の音や、空気感を一緒に記録できていると思います。・・・SACDって「ヤツ」は。
当然、「こりゃいかん!」と言う事で、慌てて何枚か購入しました。
CDの頃から大好きな高音質のオクタビアレコードのEXTONレーベル・。
この会社のクラシックを買いました。SACD版で。
『ぶっ飛びます』
本当に。
くるみ割り人形聴きました。たしかアーネム・フィルの・・。
演奏の音が出る瞬間、空気がオランダ?のコンサート会場なのです。
これ、大げさ?な表現で、皆さんから否定されるかもしれませんが、小生はなんとかお伝えしなきゃ!!と真剣に思いました。
小生のオーディオ機器は高いものは使っていないのですが、一点例外もありまして、それがCDプレーヤーです。
例外と言っても本来のマニア(オーディオファイル)の方からしたら、まだまだ「ハイエンド」の部類には入らない、TEACさんのVRDS-50というものです。
これが小生の大好きなCDプレーヤーなのです。
お値段20万円くらいのものですが、その後のメーカーさんのバージョンアップでメカ部をワンランク上のものにして5万円、DA変換のクロックをクオーツから高精度のルビジウムに変更して5万円追加しているものです。
SACDの音は、この自慢のCDから出る音を、情報量?や空気感等の要素で簡単に超えていると思います。
2万円くらい(現行機種は実売1万3千円?とか・・)のものが、なんやかんやで30万円から掛かっているCDプレーヤーの音を超えていると思います。
これはショックです。
これがフォーマットの差と言うものなのでしょうね。
機器の優秀性などでは、どうこう言えない、超えられない規格の違いがあるのですね。
その後、さらに何枚かのSACDを買いました。
殆どクラシックです。ある意味で、「クラシックを好きになれます」よ・・・。この音ならば・・・。とも言いたいデス。
また、ジャズやポピュラーなど海外のものが結構出ている事も分かりました。
先日アマゾンさんで、カーペンターズのSACDも買いましたが、もともと好きな声(カレン・カーペンターさん)ではありますが、 『もう、やばいっ』 領域でした。
『来まくります!!』
身近のアーティストでは、aikoさんが結構沢山SACD出してます。きっと本当に音が分かっているアーティストさんなんですね。
凄いですねやはり・・・。
Gackt(ガクト)さんもSACDを出してますね・・。
ちなみに、山口百恵さんのSACDは沢山有りますよ・・。
高音質体験をぜひ!!と思いました。ので、ご批判あろうかと思いますが、書いてみました。
暴言、お許しくださいませ。
「スピーカーの話2」
ちょっと言いにくい・・ちょっと恥ずかしい?『オーディオの話』の続きです。
前回はアメリカのCES(コンシューマー・エレクトロニクス・ショー)でEPOS(エポス)という小型スピーカーと出会ってその音の良さに愕然と驚き、またウン十年ぶりにオーディオに関心を持ったところまででした。まるで生音!!でしたから・・。
※EPOSの現行機種からイメージの近いM5を・・・
その後、小生はこの時の体験が引っかかっていて、暇を見て御茶ノ水のオーディオユニオンさんに行ったのでした。
果たしてお店にEPOSのスピーカーは置いてありました。おー!あるんだ!!と言う感覚でした。
このスピーカーの資料としては1枚ものの、白黒印刷の質素なカタログを貰いました。
お店のご担当の話はこのEPOSには割りと淡々としていて、説明も他のスピーカーと比較しても特に力点も置かれず、率直に言うと「余りお薦めではない」ようなニュアンスでした。お値段も小型なのに「お高いぞ」と感じましたし・・・。
試聴もしましたが、棚の上で他のスピーカーとくっついて並んでいるこのEPOSは、CESで感じた感動を・・・それほど再現しているようにも感じませんでした。
あの驚きの生音と同じスピーカーだろうか??
しかし、片鱗はある!!ようにも思いました。なんか音がハッキリとしている。
ただ、それが「もの凄いリアリティーの音」にはなっていないな・・と感じました。
たぶん正確にいうと、音は良いと感じたのですが、その評価に確たる自信を持てるほどの自分では無いので、店員さんの話の雰囲気に巻き込まれて、「そうかなぁ」と刷り込みが入っていた!?のかもしれません。
こう言うときに絶対的な自分の評価を持てる人、持っている人は凄い人・耳の良い人ですね。(小生は自信ありません。ダメです。)
この時小生は、幸か不幸かEPOSを買おうと考えるより、どうしてああいう凄い音だったのだろう・・・と言う考えに向かっていました。
小生にとっての問題・「情報」はこの1枚のチラシの説明の方でした。
設計者ロビン・マーシャル氏は有名なモニターなどの設計を手がけ独立。その氏の信念でダイレクトな音を追求している。
内容はネットワーク回路を排除し、ウーファーはコイルやコンデンサー何も無し!!でスルーで結線(直接結線)。
トゥイーターも音質を吟味したコンデンサー1個だけを使うシンプルな回路。
この情報がかなり気になりました。
小生、電気はダメなのですが、それでも昔のスピーカーの裏側を覗いて見た事くらいはありました。
そこには結構色々な電気部品が繋がっているのは見て、知っていましたので、スピーカーって複雑だなあ・・という印象はありました。
ですので、EPOSには回路部品が殆ど無いという話には『へぇー!』と驚きました。
この事はかなり印象が強くて、心に引っかかりました。
『そうなんだ。余計な回路部品は音を汚すんだ。だからネットワーク回路はシンプルなのが良いのかもしれない』と言う具合に頭に入りました。
そこからが少々の探究の旅??になりました。
回路の無いスピーカーって何者じゃ??と探してみました・・・。
そして、突き当たりました。
ネットワークを排除する考え方に・・・。
これは、フルレンジスピーカー(全帯域対応スピーカー)を使ったスピーカーシステムと言うのがその代表的なものでした(スピーカー・ユニット単体ではなく、箱に入っていて、そのまま使う状態をスピーカーシステムと言うらしいです)
スピーカーの中で、高音から低音まで1個で全部カバーするのがフルレンジスピーカーです。俗にこれを好きな方々は、フルレンジ一発のスピーカーなどと言います。
ちなみに、何個かユニットが付いたスピーカーシステムをよく見かけると思いますが、それぞれのユニットは、
超高音の担当がスーパートゥイーター。
高音だけを担当するのがトゥイーター。
中音だけがスコーカー。
低音の担当がウーファー。
この下にはスーパーウーファーが・・・。と言う感じで周波数を分担しています。
そのため入ってきた音楽を周波数で分割する回路・・・これをネットワーク回路と言うそうですが・・・必要なのです。
このネットワーク回路が「音を汚す」と言う考え方があり、EPOSのロビン・マーシャル氏もそうなのでしょう。小生は興味がありました。
小生は分からないながらEPOSで久しぶりにオーディオに興味を持ったこともあって、このネットワークを極力廃す考えに、仮に賛同しているような立場で情報収集していました・・。
もちろん世の中にはネットワーク回路の弊害を云々するよりも、この回路は必須だから良質に最適設計でやるのだ!と言う考え方の人も多いと思いますが・・・。
この情報収集の過程で、過去の一つの記憶・・の登場!もありました。
30歳の頃、おもちゃメーカーの開発本部の同僚仲間が、休日に会社に出勤し、工作室でなにやらベニヤの部品を組み立ててスピーカーを自作していたことを思い出したのです。
彼は「長岡先生のスワンという名機・スピーカーを自作しているのだ!!」と、かなりの講釈を聞かせてくれました。小生も面白がってこんなに小さなスピーカー1個で高音から低音まで再生できるのか?等、質問したりして興味深く聞いた記憶がありました。
残念なことに、この時、彼「Oさん」のスワンの音を聞いてはいません。組み立てた後すぐに、自宅に持って帰りましたから・・。
フルレンジ一発で追い駆けると小型スピーカーや長岡先生が多く出て来ました。(長岡先生はスピーカー自作派のオーディオ評論家の先生で、多数のスピーカーを設計し自作し、性能を検証してきた方で、本当に有名な、信者の多い先生です。)(先生は残念なことに他界されていらっしゃいますが・・・)
長岡先生が出てくると、小生は過去の記憶の「同僚Oさん」のスワン・・が出てきたわけでした。
さらに、もう一つのチャンスがありました。
試聴する機会です。・・秋葉原のスピーカーユニット屋さん等で、情報を取ろうとウロウロしていますと、コイズミ無線さんというスピーカーユニット販売の専門店さんに行き着きます。
その本店、秋葉原駅前のミツウロコビルの確か5階に、当時(今から10年以上前)完成品のスワンが展示してあったのです。
このスワンは、Oさんのスワンの頃から比べると、その後のフォステックス(FOSTEX)社のスピーカーユニットの進化に伴って、相当進化していて、「スーパースワン」になっていました。
しかも、このショップの独自企画の高性能な箱でした。曰く、木工の専門工場で「さくら」などの吟味した素材で、最高の加工精度で組み立て済み・・・お値段も箱だけで片側15万円くらいする代物でした・・。
この音は凄かったのです。
CESのEOPSで感動したほどではないのですが、それでもかなり驚きました。
音がくっきりと鮮明で、自分の方に向かって、高速に飛んでくる感覚。低音も十分に出ています。たった10cmの口径のスピーカーとは思えない低音です。
音のシャワーが顔にパシパシ当たるような感覚と言うのでしょうか。
長岡先生はハイスピードという表現を使っていますが・・・。
かなり驚いたのでした。
『これだな!!フルレンジ一発のバックロードホーン』と思いました。
バックロードホーンと言うのは箱の形式です。
この形式の箱は、小型のスピーカーユニットを使った場合に、不足しがちな低音をカバーする仕組みを組み込んだ箱なのです。
仕組みと言っても簡単で、ラッパです。
スピーカーの後ろから出た音を、ラッパ状にだんだん大きく広がる音の通路に導いて、低音を取り出す箱なのです。
これで、小生のEPOSの感動の再現は、
①フルレンジスピーカーのユニットで、
②ネットワーク回路を使わず、
③バックロードホーン形式の箱を使い、低音を十分再生する。
自作・工作のプロジェクト(大げさですみません)に相成りました。
・・・そうです。
1台15万円、ステレオで30万円の完成済みの豪華なスーパースワンの箱の購入!!でも当面の狙いは達成できたのですが、当然ですが・・・小生はローコストな自作を選択したのです。
これが、その後スピーカーを設計して作る趣味に・・・繋がってしまうのですが、この頃の小生はそんな考えは微塵も持っておらず、あの時のCESの感動に近づきたいなあ・・とだけ考えておりました。
次回はこの自作の話を・・・。
※小生自作のスーパースワン
沢山作ってますのでじっくりと・・・。