09-10年モデル スキー試乗会①(趣味復活か?)のお話しでございます。(試乗した感想のレポートでございます)
先日、小生、信州の諏訪南まで出かけてきました。
実は、スキーの試乗会に行ってまいりました。で、来年(2010年)のスキーのニューモデルに沢山乗ってきたのです。
本当に楽しい体験でした。試乗会に参加したのは生まれて初めて(大げさですな)でしたし。
この試乗会はICI石井さんの松本店さん…主催の、貴重な?チャンスなのでした。
ICIさん、ありがとうございました。
今まで小生は、6歳でスキーを初め、小学校時代はSAJのスキースクールに入りまくりでしたので、結構お上手??です(笑)←自分で言うかボケッ??ですが・・・。
従兄弟がレーシング(SRA)のプロスキーヤーでしたので、たまには一緒に滑ってもらったのですが、彼からの評価は、「お前はだいたい準指導員レベルだな?…」などと言われておりました。
それから基礎的なデータですが、僕は身長が173cmで、体重が64kgくらいです。靴のサイズ25.5cmでアメリカサイズだと7.5です。板を履いてみた感想では、結構、体重は影響があると思います。
同じくらいの体重の方には、よりご参考になるのでは?…と思われます。
【近いうちに昔の8mmフィルムからテレシネした大昔のカタカタした?動画や、30代の頃のビデオ映像もお見せします。(お恥ずかしいですが…)】
試乗会でスキーを履いてみて、「どうこう」なんて意見を言うのは、絶対的な性能の話ではなく、僕のような滑りのおじさんの場合はこう思った、こう感じたという話に過ぎません。
ですから、前提として、このオジサンはどんな滑りするヤツかを見て頂きませんと、申し訳ない訳で、何しろ見て頂いて、「ああ、俺もこういう古い滑りの仲間だ」などと、ご参考にしていただければ、この試乗会のレポートも本懐をとげられます。
雑誌のマテリアルのレポ-トとかも見ますが、最近では、僕のような典型的な昔の技術をベースに、今のカービング技術も少々かじって、一応「ちゃんぽん」で両方使う人間が板のレポートをしたリする事は殆ど無いと思います。(皆、現役でメチャメチャうまい人ばかりだから)
そうそう。おじさん達の技術は、今では相当マイノリティーなんだと思いますし。
でもですよ。僕達も、折角、昔の技術を苦労して学んだんだから、今のカービングも取り入れつつ、でも一方で、かつての曲がんない板を曲げてきたと言うホコリも捨てずに、楽しく共存して行ければ!!と思うのです。
まあ、この手の話は、説明や理屈を抜きにして、普通に考えても、「こういう板が良い!!」なんて生意気な話をするんですから、「本当にお前滑れるんか?」「お前に板の違いが分かるんか?」…と思われるのは当然ですからね…。
それと、真面目にお話ししますと、実は新しいカービングスキーになってから、どうもうまく滑れないと言いますか、スキーがつまらない!!と言いますか…、自分は悩んでいましたので、おそらく似たようなお悩みのありそうな同じ年回りのご同輩…の皆様に多少でも、ご参考になればと思い、自分の滑り同様、今回の試乗会の感想なども、お知らせする事にいたしました。
で、2月28日 早朝5時、首都圏を出発して、日帰りで行って来ました…富士見パノラマスキー場。
ICI石井スポーツさん主催の会場には、各スキーメーカーさんの「のぼり」がはためいていました。盛り上がりますね、雰囲気が!
で、気になっていたモデルを結構履きました。
試乗のミッション?は
「古い技術で気持ちよく滑れるか?」
「パワーレスな滑りをしてもそこそこ格好付く滑りになるか?」です。明快です。(笑)
…今回の参加自体が、題して:シニアのスキー選びというウワサもありますが(笑)。
まずは、オガサカです。ある方から薦められていた、オガサカのKC-RV17の後継はどれですか?とメーカーの担当の方に聞きましたら、一般の方用の板は、これからはKEOSケオッズに統一!!とのお答えです。
KC-RV17が良いと薦められたんですよ…と言いましたら、これが今後の後継機種です…と言われたのが、、、、
①オガサカのKEOSのRFでした。
試乗用の板は160cm・・・すでに短いのしか会場に残ってなかったのです。
試乗した感じは、このRF、かないり良いフィーリングでした。
僕のような昔の・・外向傾のフォームで内腰を吊り上げる様な体勢を使い、なおかつ「グラス使い」・・・メタルの板を履くと履きこなせないと言うか、どうも調子が出ないタイプ・・・(スキーをうまくなる上達の過程で、グラスファイバーのスキーを使っていたので、その踏み応えを体が覚えてしまい、メタルの板の踏んだ感じに対して、体がうまく対応できないからでしょうか・・僕はメタルの板を履くと体が遅れたり、どうも滑っている時に、微妙にうまく行かなくてスッキリしないし気持ち悪かったりします)…でもこのRFは普通に履けました。(グラス系なんでしょうね)
長さは160cmと短い板でした。操作感では、切る・ズラすも自在で結構、楽しい感じでした。
加重するポイントも前後に「多少」ですが、許容範囲があり、やや前傾でもOKでした。
親指の拇指丘で加重できる板でしたし…。
しかし、驚いたのは急斜面の起伏の時に、チョット前に加重が入りすぎたら、いきなり不安定になり、トップが引っかかってテールが流れてしまいました。そうです、下手だからなんですが…。
板が短いのも多少影響はあると思いますが、前傾が過多になりがちな=おじさんの技術を許容する・・と言うよりは、やはり今のカービングスキーの性能なのですね。
本来、過度の前傾はダメですね。
板の設計どおりの「切れる滑り」のためには加重のスイートスポットは「土踏まずの位置」あたりのフィーリングでしょうかね。
【…ところで僕はカービングスキーはそのうち、扱いの難しさと危険性への反省?で、サイドカーブが緩くなり板の長さも多少長くなると予想していますが・・・これは又ジックリ書きます。(板は「ズラす」が基本で、ここぞの滑りの時に自分の技術で「切る滑り」をするのが良いと思うのです。それは、スピードコントロールの面でも、安全であり、板のカーブで切れて曲がってしまうのは「違う!!」と思いますのです…古いでしょ!!(笑))。】
このRFは、履いている時の足に伝わる振動などの感じ…はメタルの踏み加減でもなく、ややキャリキャリした音質?の感覚で、グラス系の樹脂のキャップの構造の板に近い振動や、滑走感覚がやや?ありました。
全体的には、僕の昔の技術との親和性は〇で、良い板だと思いましたし、175cmくらいの長目の板だったったら欲しい??かも??と言う結果でした。
②オガサカのもう一本はTC-SRというデモ用の大回りの板で…182cm位だったと思います。
これは明確な個性の板でした。僕には手に負えません。
板は自分のサイドカーブどおり、大回りの円弧で(勝手に)切れて走ろうとしますし、加重の美味しいところは踵寄りで、ヒールで踏むと走るし、切れる板でした。
僕はターン前半前傾して谷に飛び込み、ターンの後半にほんのチョットやや後ろに体をスイングする滑りが気持ち良いので、こういう走る・切れる…のためには「踵を踏む必要」のある板はあまり好きでなく、ダメでした。
板自体は長いだけあって重厚感もあるし、落ち着きがありました。
ズレにくい板だし、ショートターンは振り回しにくかったですね・・さすがに。
この板の足裏に感じる感覚は、特に特徴を覚えていないので、キャップのようなキャリキャリ感は少なかったと思います。サンドイッチ構造でややメタル入り?でしょうか??
この板は、古い技術との親和性が少ないカービングの大回りの板で、スイートスポットは踵!!と思いました。
僕が買う候補にはなりませんでした…。
それでは、次の板です。
③elanのGSウエーブフレックスのフュージョンRSでしょうか。
写真の板でして、表面が波打つように板の厚いところ薄いところがあり、「ウエーブ」しています。
選手用でないGS大回りタイプだそうです。
170cmだったと思います。
結論から言いますと、このスキーは大変に好感触で、僕のような昔の技術との親和性も高く、凄く良い板でした。2番目に欲しい板でした。
足の裏にくる感覚では、キャップ構造のような、キャリキャリした音…と言うか…そう言う感覚は有りませんで、例の振動?が無く…静かな板でした。(例の振動なんて、勝手な表現ですみません)(※この板はどうもメタル系の板のようですが、それを感じさせない仕上がりですね…グラス系みたいに感じました)
カービングスキーとしてはズラシも踏み込んでのカービングも、両方なんでも許容してくれるし、乗る位置…つまり、美味しい加重するポイントも広めで…拇指丘のあたりでもOKでした。
もちろん後ろ目の踵付近で踏んでも切れるし走ります…が…。
エランのこの板は乗る位置をピンポイントで要求しないスキー板で、すべる最中に前後に踏む位置を変えても問題なく綺麗なターンが描ける板…でした。
こういう「おおらかな特性」は僕のような昔の技術の人間には大変助かります。
板の性能を引き出そうとして前後にどうしても多少はスイングして滑りますし…。
気合を入れない時、スピードを抑える時は、かなりズラシても滑りますから。
で、ご同輩の昔の技術のスキーの方で、グラス育ちの方でしたら、この板は相当気に入ると思います。(これはメタル系の板のようですが、メタル育ちの方が、これをなんと仰るかは想像が付かず不明です。)
あるスキーショップで、エランが相当良い!とは聞いておりましたが、確かに良い板です。
欲しいですねー。
自分に合う板だと疲れませんし、結局パワレスな滑りも、これでなら行けるのが分かりました…。
オジサンとしては、久しぶりの「物欲」です。なーんちて。(笑)
これらは、あくまで昔のスキーヤーの一意見でございますので、ご寛容にお願いします。
次の板は、デザインも良くて評判も高いので、かなり気になっていた…
④HEAD の WORLD CUP ispeed です。
これは昔、僕の父親が乗っていたヘッドスキーの銘機…真っ黒な「720」と言う機種を履いて以来の本当に久しぶりのHEADなんです。ワクワクしました。
当時のヘッドは「ヨヨヨヨヨーン」という感じのメタルの振動が酷くて、エッジングが振動に影響されて飛び飛びになる感じで、滑りが安定しませんでした。
そう言うメタルの印象を持っている僕が、この新しいヘッドを履いて思ったのは、「おお、メタルスキーの振動のネガティブ面を全然!感じない!」と言う感覚でした。
グラス系みたいなメタルスキー。
相当に良いスキーで大回り・中回りを中心に、カービングの板らしく良く切れますが、ズラシはそんなに得意で無い感じがしました。
しかし、やはりメタルはメタル。グラス使いの僕には、手ごわい板でした。
足裏に重厚な感覚があり、粘るような息の長い返りが感じられました。(グラスのテンポの速い瞬間的な返りではなく、グイーンと長く押し返してくる感じ…とでも言うのでしょうか…)
凄く良いスキーだなと思ったのですが、僕の滑りを…かなりこの板に合わせて勉強して変化させないといけない…とも思いました。オッサンには、もうその修行の時間がありませんが。
この板のスイートスポットは、やや後ろ目の、踵付近のあたりで、そこを踏むと気持ちよく切って回れる加重点があると思いました。
僕の苦手な…うまく後ろを踏むと気持ちよく切れるけど、下手に後ろを踏むと「走ってしまって大変なメタルスキーの素質」があるとは思いました。
メタルの板が走ったら、上体が後傾になら無いように、ついていくのが「精一杯」の僕ですから。
と言うことで、この板、「メタル使い」の方には堪らない程「よい武器」になるのでは?と感じましたが、「グラス使い」の僕には手に余る特性でした。
加重点…やや踵目がお好きなら完璧でしょうね、この板。…と思いました。
次の板は
⑤アトミックのバリオフレックスのデモ・モデルです。
この板は、僕には、キャップ構造のキャリキャリ感振動がある普通の「良いスキー板」と言う印象でございました。(試乗会にいらしたアトミック関係の方によれば、この板は実際はサンドイッチ構造らしいのですが…僕にはグラス系のキャップ構造に感じられました)
ただ特筆するべきは、ちょっとトップの方の押さえが効いている様な感覚がありました。
これは見た目に引っ張られた印象…かもしれませんが…。
自分の所有するNORDICAのスピードマシンMACH3と似たような感じ…とでも言いますか、欠点が少ないですが、僕の望む昔の技術との親和性、ズラシとカービングのバランスなどの観点では、かなり現代の技術に適合する「正しいカービング技術の板だ」…と思いました。
このATOMICの板は昔の技術との適合性はそれほど良くないという感じで、僕には感動はありませんでした。
これは僕が古い滑りですし、言わばただの下手だから…ですね。ごめんなさい。