ランタンのレストア・フォト・レポート7(タンクの塗装)です。
ランタンのメンテナンス課題としては、大きい作業で、これはやはりレストア領域かな?と思
います。
面倒な話しになりますですが、ご辛抱よろしくお願いします。
例によりまして(ご紹介するやり方が、正しいかどうか?という面はございますので、お許し
ください)
①タンクの古い塗装の剥離・・・はがし・・・をやります
タンクの古い塗装は、レストアの場合、完全に剥がします。
写真のように一見綺麗で塗装が禿げていない・・残っている部分でも、スクレイパーで塗
装を剥がしますと、塗料の内側が、筋状、放射状など、線状に錆びている場合・・・が大
変多いのです。
ですので、レストア(再生・復元)では全部剥離し、鉄板の肌を出し、銀色にします。
剥離はスクレイパーで大まかに剥がした後、布やすりの金属用の80番から150番くらい
を多用します。
金属用の布やすりで根気良く、こすっていきますとタンク一個が1時間?くらいで裸(銀色
の鉄板状態)になります。
コールマンのロゴなどの、細かい文字の刻印の中に入り込んだ塗料は、ワイヤーブラシ
でゴシゴシ掻き出します。
鉄のツメ・・というヘラで剥離しますと、塗装の下が意外にも結構・・・錆びているのが分かり
ます。水シールでできているオリジナルのロゴも・・残念ですが・・・剥がします。
右・・・内部を覗く時の照明の豆電球です。これでかなり良く見えます。
<小生のメンテナンスのレベル・・・>
一方、今回の一連の工作では、同時に4個のランタンを纏めて弄っておりましたが、メンテ
ナンス・レベルのやり方・・・では剥離は限られた部位だけにしています。
(今回は2個がレストアで、2個がメンテ・・・でした。)
メンテの場合は、布ヤスリ(80番・150番)をかけるのは、タンクが地面に接する底の部分
と底面全体・・・。接地部位は剥離し、底面全体は塗装の地肌を均す程度です。
カラーが当たって塗装が禿げるタンク上部、バルブの中心から半径5~6cmは、ほぼ剥
離の状態にします。それとポンププランジャーの周囲、さらにフィラーキャップの周囲・・・
は布やすりで均すくらい・・・にしておきます。
オリジナルのロゴは・・・メンテでは・・・残します。
小生のメンテナンスでは、塗装は2液性のウレタン塗装で、色合わせを丁寧にやって、細
い刷毛で塗っていきます。刷毛の目が少々出ますが、これは仕方がありません。
②タンク内の漬け込み錆び取り
漬け込みは・・すでにお見せしましたが、今回、タンク内部の写真も、豆球で照らして・・・
撮影しました。タンクの底の・・・感じは分かると思います。
左・・タンクの底、花咲かGで錆が取れています。 中・・・タンク内のポンプ部と底が半分づ
つ見えます。綺麗になっています。 右・・・漬け込みの写真・・・2度目の掲載です
③マスキングとアルコールでの脱脂をします
バルブアッセンブリーやフィラーキャップのパーツなどを写真の通りマスキングテープで
保護します。塗りたくないところは覆うのです。
そして、塗装の前にアルコールを染み込ませたコットンなどでタンクやパーツを拭いて、
油分など、塗料をはじくものを綺麗に落とします。
④2液性ウレタン塗料のガン吹き塗装です・・・コンプレッサーを使います。
タンクの底から塗っていきます。レストアの2個を同時に塗ります。接地部分に厚く塗装し
ます。手首をぐりぐり返して塗ります。結構難しいです。(炎天下にグリーン色のパラソル
を立て、その下で塗装しております。)
底を塗り終わるとタンクの上部・・・カラーの当たる部位・・と、フィラーキャップ周り、ポンププ
ランジャー周辺・・・こすられて厳しいところから塗って、それら部位を厚塗りにしていきます
。側面の塗装は楽です。
最後は全体に何度も塗り重ね厚みと艶を与えて行きます。シンナーの濃度のコントロール
がうまく行くと艶が抜群です。・・・今回はうまく行きました。納得の仕上がりでした。
右の写真はフィラーキャップのパーツ類の塗装です。
2液性ウレタン塗料はガソリンに溶けにくい高級な塗装なので、オリジナルより良い??と
思います。