先日来、手作りスピーカー(バックロードホーン)の話が続きましたが、アンプなどの新兵器を導入しましたので、そのご報告でございます。
小生、手作りは大工仕事で済むスピーカー工作と、真空管アンプのエレキットの製作くらいまでで、電子回路はお手上げなのです・・・。
ですので、基本的にアンプなどは購入しています。
最近あるサイトの主催の方の主張に妙に納得しておりまして、かなり勉強しました。
それは「プロケーブル」さんのサイトです。
曰く、高級な民生のアンプはボロイ・・・。
高級な接続コード類は音をグツグツにしてしまう・・・。とか・・。
メッキの端子の電源プラグは音が駄目になる・・・。とか・・。
小生が読んでいて大変納得したのは、世界のスタジオ・録音現場で使っているケーブル類と同じケーブルをCDプレーヤーからアンプへの接続や、MDデッキなどの接続に使うのが、音の再現と言う観点では正しい・・・という考えでした。
オーディオの再生では、スタジオの逆に信号が流れるだけ・・・接続ケーブルが録音現場と同じだと再現できる・・・。・・なるほどです。
エンジニアの方がスタジオで音決めして、それをパッケージにしたのがCD・・・。
CDの再生はその逆の行為・・・。
アメリカのスタジオは多くがベルデンの8412というケーブルを使っているそうです。
日本の録音スタジオでは、カナレかモガミ電線・・・だそうです。
このケーブル類、オーディオ用としては安価です。
小生はベルデンの8412と言うケーブルで、RCAプラグは世界標準と言われるプラグ(スイスのノイトリック社のもの)で作ったケーブルを購入して導入しました。
このケーブルは安価で、2本一組1mで確か3,000円くらいでしたか・・・。
このケーブルが良い音かどうかは、残念ながら小生の耳には分かりませんでしたが、これがスタジオの標準なのだ・・という安心感があります。
それと、しいて言うと、高音域の癖が取れ、低音が豊かになったような感じはありました。
さらにスピーカー・ケーブルは、アメリカの古いウエスタンエレクトリック社の16GAという太さのものを、すでにプロケーブルさんから購入し、昨年の夏から使っていました・・・。
これも1mで1000円くらいで、スッキリとして癖の無い、良い音だと思います。
スピーカーケーブルについては、その良さが分かりやすかったように記憶しています。
音(の広がり)が晴れ晴れした感覚・・があったのを覚えております。
スピーカーの自作写真にも写っている内部配線の赤い電線がウエスタンエレクトリックの16GAの電線です・・・。
また、このサイトではアンプも・・・レコーディングスタジオで使う、プロ用のラックマウントの1Uの物を推薦されています。
アメリカのクラウン社のアンプです。 クラウンD-45(日本名ではアムクロンD-45)。
片チャンネル25W、ステレオで50W。
お値段6万6千円少々・・・これが最強のアンプと紹介されています。
トランス電源のアンプですので、トランスのうなり・・・「ウーンという雑音」がありますが、音は確かに良いと思いました。
リスニングポジションから離れたところにアンプを設置したら、この「ウーン」は気にならないと思いますし・・・。
音の感じは、ナチュラルでフラットな音・・・と言うのはこういうことか・・と思いました。
余計な響きなど無く正確に再現する・・・と言う音と感じました。
思えばこういう音を求めて、今まで真空管アンプやら色々と行脚してきたように思いますし・・・。微妙な心理状態です。
結果としては、真空管アンプはこれと聞き比べますと、ある意味で対極でした。
真空管独特の響きが付加されていると思いました。
しかし、真空管の響きは、これはこれで倍音の多いチェロなどを聞くと大変捨てがたい魅力があります。
真空管アンプの良さは「響き」「つや」だと気付かせてくれたものも、対極にあるクラウンのアンプと言う言い方も出来ますね・・・。
クラウンのアンプの音は真っ直ぐに音楽を確認できる感覚で、これはプロのモニターの世界なのだろうと思いました。
ケーブルとアンプに関しては、小生がもともと高級なケーブルや超高級アンプや超高級電源ケーブルなどと無縁で、拙宅では、せいぜい自分で半田付けした秋葉原で買った古川電線や日立電線のケーブルを使用・・・でしたので、激変はありませんでした。
(ある意味で小生の自宅のシステムは貧乏システムなので健全だった??のかもしれません・・・だって電源コードに数万円などというのは小生の感覚では・・・あり得ないアンバランスさ・・なのです)
ちなみに、プロケーブルさんではスピーカーも、PAまたはSRでしょうか・・・のプロ用を推薦なさっています。JBLのSR用のものは38cmウーハーで1台が29800円・・・。
これが「良い」そうで・・・今までの感覚からすると絶句する値段です・・・。
でも、この方の耳は確かだと思いますので・・・。
いずれ導入したいスピーカーです・・・。
ちょっと目からウロコ・・・の体験でした。
さらにもうひとつの新兵器は電源トランスです。
これも買いました。
単層200ボルト(専用のアースつき)・・・3芯の単層200ボルトとも言うそうです・・・。
の電源工事をしてもらって、ダウントランスを入れました。
3芯のアースつきの200ボルトは、バランス伝送で電源を供給していて、ノイズを食っていない綺麗な電源・・・とのことで、これから電圧を落として100ボルトのオーディオ機器に電源を供給します。
トランスの前後に12個のコンセントがあるのです。
オーディオ用のダウントランスというのでしょうか・・プロケーブルさんのオリジナル商品だと思います・・。
CDやMDやレコードプレーヤーなど、みんなこのトランスから供給しました。
このトランスの導入も、小生の自宅では劇的・・・ではないものの、CDの音はスッキリとし、静寂になったと思います。(このトランスもトランスですから、少々うなりますが、ボリュームを上げたらマスクされます・・・)
アンプもトランスも全体的に、拙宅では地味目な効果ですが、すべてプラスの方向に作用してくれています。
もともと、真空管アンプ、フルレンジのスピーカー、ケーブルにはお金をかけない・・・と言う拙宅の音は、意図しておりませんでしたが、運良く「健全なオーディオ」だったのかもしれません・・・。
色々高級ケーブルなどを導入して悩んでいる方の場合には、正常化が効果的で、激変が期待できるかもしれませんが、もともと貧乏オーディオの小生でも、かなり満足いたしましたので・・・。
上がクラウンのアンプ 下が電源のダウン・トランスです。