「カバンの中身が空を飛ぶ・・・」
弊社のアイデア雑貨・・・「カバンの中身」のシリーズも最初の商品の発売後、もう3年になりますでしょうか。
その間、コツコツと製品の改良と新製品の開発に努力してまいりました。
「カバンの中身(B4)」の基本商品の改良はどうしよう?とか、女性用はどうする?とか、考えては「やり直し」の繰り返しをしています。
現在ではA4サイズ・B4サイズ・PC用・バッグ用・トートバッグ用・リュック用・さらに革製品のプレミアム・・までの7種類になっております。
この辺の詳しい「いきさつ」は弊社「カバンの中身」の通販サイト、「カバンの中身ドットコム」のホームページの中で、「アイデアの中身」と言う項目がございまして、開発の苦労話などなど、色々ゴチャゴチャと書いてございます。
もし、よろしければ一度お目通しをお願いいたします。
さて、今日の本題でございます。
05年の梅雨の頃、ANA様からのお話がいただけました。
「カバンの中身」を『ANA SKY SHOP』にどうか?と言うことでした。
そうです。全日空さんの飛行機に乗ると座席の前に置いてある・・あの冊子です。
その冊子の通販のページでやってみたい・・というお話をいただけたのです。
これは本当にありがたいお話で、弊社のような零細・無名な会社とお取引をしてくださること・・・これは小生もかつてサラリーマンで、そこそこ大きい会社の出身ですから分かるのですが、「大変難しいこと」と思いましたのです。
初めてのお取引を頂けた東急ハンズ様の時も、その意味合いが分かりますだけに大変感動いたしましたが、今回の全日空商事様のお話も・・・本当に感激しました。
あのANAの機内のカタログに、弊社の商品が載るなんて!!・・・夢のようです。
この会社は何者だ?
商品はきちんと間に合うのか?
品質は大丈夫なのか?
会社は潰れちゃったり?しないのか?
考えただけでもご担当者様が、会社に説明する必要がありそうな「こと」ばかりです。
本当に、大きな会社様から見たら、弊社のような会社とのお付き合いは、そもそもが「リスクそのもの」なのだと思います。
良くぞ弊社のような会社と・・・と本当にありがたく思いました。
しかし、お話を進めてまいりますと、実務はかなりの困難を伴いました。
諸条件を検討しますと、東急ハンズ様店頭や弊社HPで販売している商品ではなく、別途専用商品が必要だと判断したのです。
そのため、単なる製品の販売ではなく、オリジナル商材の開発からスタートすることになったのです。
ANA様のご担当者様から色々貴重なご意見を頂きながら、弊社「カバンの中身PC」を土台にしつつ、設計と開発を進めました。
図面レベルの詰めが何とか見えてきますと、今度はこの製品を作れる工場をリサーチするところから始める必要に迫られました。
パッと見は同じように見えるかも知れませんが、作る側からしますと従来の商品とはかなり内容が違うので、従来通りとは行きませんでした・・。
弊社の初のチャレンジなのですが、ポケットパーツの「取り外し仕様」も盛り込みました。
出張に使うパネルの中の、ウエストポーチや洗面ポーチを取り外しでき、付け方も縦横位置を変更できる仕様としたのです。
弊社には物づくりでのお仲間の会社様がいます。兵庫県の豊岡(カバン団地があります)の会社様が弊社の物づくりのパートナー様です。
コストを抑えつつ限界まで品質は確かなものにしたいと、リサーチ、試作要請、試作修正検討、見積もり検討を繰り返してまいります。
試作までは良いのですが、最後の見積もりと発注の段階で、量産を断られるケースが続出しました。
そうなのです。
カバンの中身シリーズは、生産困難の3点セット・・・「作りにくい」・「面倒くさい」・「手間が掛かる」・・・・工場に喜ばれない商品の最右翼なのです。
試作品が上手にできても、量産は自信が無いから降りたい・・・。こういう話が出るのです。
中国に何度か出張に行きましたが・・・。
それでも、あきらめずにやり取りをしていますと、打開策は出てまいります。
ウチがやってやる!・・・と。そう言う社長に巡り合いました。これも感動でした。
かくして約1年の期間が掛かりましたが、「カバンの中身deluxe」が日の目を見ることになるのです。
06年5月1日・・・この日から「カバンの中身deluxe」の掲載されたカタログは空を飛びました。
本当に嬉しい日でした。
皆様にご利用いただけましたら・・・幸いでございます。