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ワープロの話

初めてワープロに接したのは18年前。
驚いたものです。
何に驚いたかと言うと、ワープロで文書を打つと頭が機能しなくて、上手く考えられない・・・と言うことに驚いたのです。

キーボードに慣れていないのと、画面を見ながら考える癖が無いことがあいまって、全くまともな文書にならないのに我ながら驚きました。

ところが、後輩連中は画面を見ながらでも文章を推敲できるようになると言うので、頑張ってホーム位置で指を使うように努力していたら、だんだん画面を見ながら文章を考えることができるようになり、感激したものです。

多分「目線」の違いも大きかったと思います。手書きの時は手元に目線を落として、指も文字も見ながら考えていました。
顔を上げて液晶画面を見ながら考える・・・この姿勢やポーズすら板についていないのです。
入力はローマ字入力を選択しました。タッチ数は「かな入力」より多いですが何よりキーの位置が少なくて楽ですから・・・。

と言う事で、なんとかワープロ(キーボード)でも思考を取り戻したのですが、一方で失った情報もあると思ったのも確かです。

勢い、強調、重要度のニュアンスなど手書きで表現したある種の情報が、活字では失われがち・・・と思うのです。

行頭に大きなマルを付けるとか、字がちょっと太くなるとか、活字でも不可能ではないけど、やはり考えると同時にニュアンスも記録されると言う点では、情報量は手書きが多いと思うのです。

「いやいや」だったりするのも・・・。字を見て自分の肩こりがわかったり・・。

ちょっとした図・・・メモ・・・絵・・・こう言うのはキーボード文化では欠落する情報でしょうね・・・。(後からのスキャナによる読み取りと画像の挿入ができても、それは後加工であって、考えながらのリアルタイムでないし・・・)
なんと言いましょうか、考えをまとめるための記述・・・こう言う点ではキーボードは不向きと思います・・・。

で、私は使い分けています。
企画などの論理的で複雑な考えをまとめる時は、今でも手書きをします。図を描いたり、フローチャートにしたり、、、漫画的に表現したり・・・・。

この手書きの機能は美文書ではないけど、企画的には必須かもしれません。
複雑な思考をビジュアルに捉える・・・これを見る現場はパワーポイント。生み出す現場は手書きのセクションペーパー・・・これが私の定番です。

始めて買ったのはエプソンのワープロ・・・その後東芝のRUPO(*1)を3台。
その後はマックとウインドウズ。WORDなど年々使いにくくなるように感じるのは私だけでしょうか・・・。

img06.gif
(*1)3台購入したRUPO

最初のワープロ単機能機から18年経って、適材適所を今更のように考える、この頃です。

10-28-04 17:30